ATRI -My Dear Moments- 感想。アトリというキャラは早熟の様で大器晩成。

こんにちはこんばんわおはようございますおやすみなさい。
今回も?いや今回で初?どっちでもいいですが、記事にごアクセスいただきありがとうございます。
好きでかつなにかしらいいことに結びついたらなと思い始めた感想記事ですが、特に発展したことが起きるでもなし、その上長々と続けていくと中々に定期的に記事を上げるというものがモチベなり私的都合により厳しくなったりとあります。
惰性化して続けるのもどうかとも思いますし、楽しさよりも義務感が上回ったら一旦離れろなんてのはゲームでも、特に買い切りでない数多のF2Pゲームではよく言われることでもあります。
しかしながら!それをやめたところで何か変わるわけでもないよね楽な方に行ってるだけだよねとも思えるわけで!というわけで今回も続けていきたいわけでありますので見苦しいこともあるかもしれませんがよろしくお願いいたします。
さてさてそんな記事本文とは関係のないことは置いておいて、今回ご紹介するのは『ATRI -My Dear Moments-』です。

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近未来、地表が海面上昇によって沈んでしまった世界

『ATRI -My Dear Moments-』(以降、ATRI)は、多くの街が沈んでしまった世界で、主人公である斑鳩夏生とヒューマノイドのATRIを中心に描かれるビジュアルノベルゲームだ。
夏生は幼少の頃起きた事故により左脚を失ってしまい義足生活を送っている高校生。海辺に船を泊めてそこで生活している変わり者でもあるが、ある日彼の祖母が亡くなり、その祖母に借金があるので代わりに支払えとキャサリンと名乗る借金取りから脅される。
主人公は借金を返す当てとして沈んでしまった祖母の遺産を潜水艇で探すことになる。そこで見つけたのがヒューマノイドであるアトリだ。
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コールドスリープから目覚めさせアトリをサルベージし、アトリを借金返済に充てようと考えたがアトリから前の主人から頂いた命令を完了したいため、45日ほど待ってほしいとの要望を受ける。
キャサリンの非難を受けながらも主人公はそれを受け入れ、アトリが受けた命令が何なのかメモリーの欠落を取り戻そうとする45日間が始まる。

あまりにも人間らしすぎるヒューマノイドのアトリ

アトリはヒューマノイドであるものの、ロボットらしさといったものは感じられない。むしろ「ロボ子」などといった次の瞬間には「ロボットに対する蔑称ですよ!」と怒るくらいには感情表現豊かなキャラだ。
逆に言えばそのキャラクターとしての豊かさが人間キャラとの差異を分けにくくしており、また主人公に対しては今のマスターとして認識しているが故かいきなりほぼ好感度MAXのようなキャラになってしまっている。
それは幼馴染キャラとして存在している水菜萌の存在を食ってしまっているほどだ。まあそれ自体は別に物語の都合上何の問題もないのだが。
ヒューマノイドであるという設定をあまり使うことのないどころか、ポンコツっぷりを発揮して普通に人間と変わりない数多にいるヒロインキャラの一人のような印象を私は最初受けてしまった。
アトリと主人公は少し話が進むと学校へ通い、地元の小学生や同年代の水菜萌らなどと交流を深めていくのだが、その学校にて出てくる竜司や凜々花の方がアトリよりもよほど個性的で魅力のあるキャラに見えてしまったのだ。
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アトリと主人公の仲は物語が進むにつれてさらに進展していくが、正直前半の展開についてはアトリがあまりにあざといというか典型的とすら思えるようなキャラであるがため、私は少し好きになり切れなかった部分があった。
それでもアトリのキャラクター自体は可愛さの塊のようなキャラなので憎めないように作られているのは頑張っていると思える。
そして中盤のある展開をきっかけに私はこのATRIを再評価し、面白さを出すためにここまでよく引っ張れたなと思えた。それがどんなものかは伏せておくが、間違いなく私のような少し捻じれているプレイヤーにはハマるかもしれない。
アトリというキャラクターは色々と観察してみること自体も面白いだろう、というのが着地点となった。

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あざとさの塊。

多くのありふれた設定の中で

世界の多くが水没したという設定、人間のようなロボット、小さな町で暖かい人々と過ごす限られた時間、どれをとってもこのATRIでは今やありふれているともいえるテーマを多く使っている。
最初はどうしてもその設定を活かせてはいるものの突出は出来ていないという印象だった。しかし話を進めるにつれてこの設定達が徐々に噛み合っていき、最後にはうまいこと混ざりあっているところまで観ることができた。
SFとして見るとやや成分が物足りなくも思えたが、これは、ATRIに関してはこれでいいのだ。あくまでアトリと主人公の物語なのだから。という結論に至った。
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最後に

『ATRI -My Dear Moments-』は、序盤はその魅力がどうしてもうまくプレイヤーに伝え切れず、尖った部分もやや少ない印象は受けることになる。
しかし話を進めることでわかる全体のまとまりの良さと、アトリと主人公、互いの関係の変化を見ていった時、ポジティブな評価になるだろうと思っている。
さて、徒花異譚も進めていきたいです。そんなこんなで短いですが感想記事でした。
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