夜光 A Light in the Dark 感想。 僕と貴方とで違いはないんだ。ただ――、

2018年も本当にわずかですがどうもどうも。
今年最後は「夜光 -A Light in the Dark-」になります。

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どんなゲームか

「夜光」は、選択肢式で文章を読み進めストーリーを楽しむゲーム、要はビジュアルノベルだ。
主人公はある日、予備校の帰りに襲われ誘拐されてしまう。目が覚めた時にはどこともわからない一室に拘束されていた。
誘拐したのは名前も知らない女性だった。彼女は裕福な家庭で育った彼の親から身代金を要求するために誘拐したのだという。
そうして主人公はその女性、そして後から登場する、その女性を「お姉ちゃん」と呼ぶ女の子と一緒に7日間の監禁生活を送ることとなる。
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格差からの言及

このゲームの登場人物、主人公と彼女達は対極の位置にいる人間だ。
裕福な家庭で育った主人公と、それとは真逆な環境にいる彼女達。
そんな主人公も決してすべてがうまくいった環境であるというわけでもなく、彼の家庭内事情を知ったり、時には衝突もすることで彼女達も次第に主人公への認識を改めていく。
また、彼女達に対して主人公も次第に変わっていく。
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ストックホルム症候群で片付けることも可能だが、根本的にあるのはやはり貧富の差によることから生じたものである。なにもこれはこのゲームの中だけに限った話ではない。
舞台となっている台湾では、実際に高所得者低所得者とで所得格差がかなり激しいとの話もある。そんな現実の問題を創作に落とし込んだともいえる作品だ。
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最近はこういった現実に根差した問題を題材にする作品はあるが、誘拐側が女性でされる側が男性、そしてそれぞれその生まれ育った環境だからこそ、抱えている問題を表現している作品は中々ないのではないだろうか。

「そう、世界は公平なんかじゃない」

富裕層に属する主人公も貧困層に属する彼女達も、それぞれの考え方や家庭の事情、今までどういう思いをしてきたか、しっかり表現がされている作品だと思う。
少なくとも7日目だったかで出した「結論」は、多少は彼女は救われたのかとすら感じた。
そう、そしてテーマにもあるように「この世界は不公平」だ。彼女達、あるいは彼にハッピーな結末が訪れるとは限らない。
でも決して悲劇だけとも限らない。ビターでもいい。彼らの迎える結末をしっかり見てほしい。
f:id:pado2donpan:20181231212449p:plain 英語と中国語しかなくて中々勧めるのは難しいところではあるものの、プレイしてみてほしい作品だ。

以上、短いですが今年最後ののエントリとなりました。 来年もよろしくお願いいたします。